9月にさしかかりまだまだ暑い日が続いていますが、年末の事も意識する時期になってきました。
最近の自分はというと、来年の2月に参加する展示会に向けて作品を考えています。
そこで重要になってくるのが、タイトルにもあるように自分にしか作れないモノを生み出すことです。
企業や個人の作家、色んな形で革製品を作る方たちがいる中で、同じような商品を作っていても競合にはなかなか勝てません。
どの職業にも言えると思いますが、自分にしか出来ないことを体現することは非常に難しいです。
今までやってきた事、好きな事を遡ってはいるのですが一向に答えは出ません。
そもそもこんな事で悩んでいるようでは、自分でブランドを立ち上げた割に情熱が弱いようにさえ思います。
ぐちぐちと弱音を吐きましたが、頭が悪いなりに思う事はアートのように素直に表現すれば良いのではという考えになりました。
絵や音楽のように見てきたモノや聞いたコト、感じた事を自分なりに形にしようかなと。
それが支持されるかどうかは分かりませんが、最終的に自分が挑戦した結果として悔いが残らないようにしたいなと考えています。
自分は社会人になってからモノ作りのキャリアは一貫しています。よそ見をせずにここまでやってきました。言い方を変えればそれしかしていません。
その中でも革の裁断の役割には人生で1番時間を使いました。
革という天然の素材。その風合いを活かした素材であればある程、生前に出来た傷などは隠れない為、裁断の難易度は上がります。
人の手による加工差、一頭一頭の個体差、部位による質の違い、どこを取っても同じモノはありません。その革という天然の素材を、商品の強度や見た目などの品質を考慮しながら裁断をしています。
革を裁断をしていて思う事は端革(はがわ)と呼ばれる、裁断をした際に出る残り物をどう処理するかには気を揉みます。それは前述の条件から外れてしまった部分やパターンの都合上発生したりと要因も様々です。
良い部位も発生する余り物も革の単価として見た時には同等の価値です。金銭面的にも、生きていたものの命を余す事なく使う責任としても、作り手が向き合わないといけない課題の1つでもあります。
その端革問題と自分がこの仕事に就くきっかけにもなった、ワークブーツの要素を掛け合わせた商品が出来ないかなと考えています。
(興味があればこちらのブログ、【#01モノ作りのきっかけ】も合わせて読んでみて下さい)
自分が1番時間を費やしたコトと好きなモノから出来た商品は自分だからこそ出来るような気がしています。
話は変わりますが、タイトルの写真は旅先で綺麗だなと思い撮影した絵です。
どういった思いで、どういった方法で描かれたものかは分かりませんが、綺麗な青でそこがどこでも、まるで浜辺を眺めているかのような気持ちにさせてくれる素敵な絵だなと感じました。
難しいことを難しく考えずに、やれることに注力して商品作りを楽しみたいと思います。
長くなりましたが、最後までお付き合い頂きありがとうございました。
では、また!
FEELZE(フィールズ)は、大阪の今里に店舗を構える手作りレザー工房です。
自分なりの「カッコいいね」や「面白いね」を基に、ファッションや生活の一部にもなるような革製品を製作します。