この仕事をしていると、よくお手持ちの革製品の修理が出来ないか?と聞かれることがあります。
ひとえに修理と言っても、ホックやカシメと呼ばれる留め具の交換や、糸ほつれの縫い直し、傷んだパーツの交換などいろんなケースがあります。
普段自分が制作している商品なら、まだ勝手が分かっているので修理もスムーズに進められますが、他社の製品となるとどうやって作られているのか?何が使われているのか?を分析するところから始めないといけません。
革製品にもいろんな作り方があり、FEELZEのように革一枚で仕立てる作り方もあれば、芯材を用いたり、内袋が備わっていたり、革以外の素材を使った作り方もあります。
作り方、使っている素材は、それぞれのオリジナルのレシピになるので再現する事は非常に難しいです。
料理人と言っても、日本食、中華、フレンチ、イタリアンなど様々な分野があるのと同じで、革職人と言ってもそれぞれが得意とする分野や扱う素材もまた違うのです。
他社の製品の修理が出来るか?と聞かれるのは、お寿司屋さんに入って、○○のところのハンバーグを作れますか?と言っているのと変わらないかもしれません。
それに修理は一度組み上がっているものを解体・再構築しないといけない場合がほとんどなので、一から作るよりも難しいです。
ステッチで空いた穴を元の素材が傷まないように再び同じところを縫ったり、弱っている箇所があればそれ以上傷まないように作業をしなければならなかったり、気をつけるポイントがたくさんあります。
修理は壊れたモノを直す事を求められているので、大前提として失敗は出来ません。受ける前に無理だと判断するか、受けたからには何が何でも直さないといけないのです。
出来る範囲内の修理はお助けしますが、どうしても直したいモノがある場合は、購入先の修理サービスか、修理専門業の方に依頼される事をおすすめします。